NY特別例会




情報産業エルム会 「ニューヨーク例会」


〜06年7月13日から17日まで、3泊5日のやや強行軍ではありましたが、充実した例会となりました。ご報告いたします。〜


  参加者 :久保田伸、宍戸富雄、佐藤千恵子、須藤富弘の4名。



□   7月13日

 参加者全員かなり早くに集合しましたが、チェックインが出発30分前と遅かったため、席がバラバラでかつトイレ近くの席とか通路側の席が確保できずとか、スタートから若干躓きました。ともかく、コンチネンタル航空機は予定時間の16時に成田空港を飛び立ちました。
 満席で、乾燥した、強めの冷房で、食事3回の12時間飛行における機内で、気持ち良く過ごす方法は基本的にはありません。マスク、長袖のシャツ、スリッパを携帯し、お腹をすかして搭乗しましたので、ストレスはやや軽減されました。機内では、とにかく食べて眠るが勝ちです。

 12時間の飛行後、7月13日(その日)の16時、ニューヨーク近郊のニューアーク空港(ニューヨーク州隣のジョージア州にある)にほぼ定刻通りに到着しました。週末夕方の通勤渋滞と海底トンネルの渋滞に巻き込まれ、マンハッタン中心部にあるホテルへ到着したのは19時でした。緯度が高いのか太陽は未だ頭の上にあります。ホテルで小休止し市内観光を開始しましたが、林立する超高層ビル酔いと長旅の疲れのため観光を草々に切り上げ、グランド・セントラル・ステーション駅地下構内のオイスター・バーで鋭気を養い2日目に備えた。宍戸さんの夏風邪が、若干気がかり。







ニューヨークの中心街です。 街中に大型の最新映像機器が溢れています。 壁面そのものがスクリーンになっているビルもあり、ビックリ。



□   7月14日
 朝8時30分からバスで市内観光に出かけた。体調は全員、万全。まぶしいくらいの陽の光と明るい青空、歩くと汗ばむが、木陰に入ると通り抜ける風に汗が引く。どこか同じなのです、この街は。そうです、札幌なのです。並木もアカシアが多いのです。 街の中心は超高層ビルのジャングル。密度が高いのでかなりの圧迫感がある。地震が無いと信じて疑っていないのか、超高層ビルが無造作に建てられている。日本で建てられている高層ビルの基礎柱の太さと比較すると、危ない細さである。 ビルの壁面に大型映像装置が多用されている。ビル壁面全体が映像装置という、凄いものもある。映像装置もスケールが大きいが、コンテンツの良さにもびっくり。コンテンツのセンスは、日本とどこか違う。

 自由の女神を観光船から見ようと港へ行く途中、グランド・ゼロで下車しメンバー全員で黙祷する。私は9・11事件の時、出張先の青森のホテルにいました。テレビの前で立ち尽くしていました。この事件を、この街で、至近距離で遭遇した人々の衝撃は、想像がつきません。彼らの内にある、直線的成長理論に何らかの影響を与えたのは確かでしょう。

 観光バスのガイドさんによると、この事件後、ニューヨークではヨガ、気功が流行しはじめたそうです。治安が急速に良くなったそうです。また、日本ではあまりなじみのない江本 勝氏が有名になった。彼の写真集「水からの伝言」は、ニューヨークを始め世界的に売上を伸ばしている。「人間は約70%水です。水は波動で動きます。優しい言葉を受けると体の中の水は美しく波動します。罵声を浴びせられると、体の水の波動がバランスを失います。」とバスガイドさんが理論を説明しておりました。彼の「水の波動理論」にご興味のある方は、「水は答えを知っている」(サンマーク出版)をお読みになることをお勧めします。

・ヤンキース対ホワイトソックスの試合観戦

 夕方、地下鉄でヤンキース球場へ行きヤンキースとホワイトソックスのナイターを観戦した。土曜日とありスタンドは満員。お目当ての松井選手は怪我で欠場したが、6対5でヤンキースの逆転勝にファンは大喜び。地元ファンの応援を盛り上げてくれるのは、最先端の映像技術である。 日本のような私設応援団ではなく、三菱電機(株)製のオーロラビジョンを含む大型映像機器を数台使い、選手の紹介はもとより絶好のタイミングで拍手、声援の指導をする。観客も素直に指導に従い応援する。声援は全て前向きなもので、ネガティブな野次は全くない。また、突然大写しにし観客を喜ばせるサービスもある。音と実写映像、キャラクター映像を組み合わせた効果的な演出が印象的であった。





映画「ゴジラ」の舞台、エンパイア
ステートビルです。 あまり目立ち過ぎる
ので、入居するお店が少ないそうです。

手前のビルの向こうに、

背の高いツィンビルがありました。


□   7月15日

・メトロポリタン美術館鑑賞

 メトロポリタン美術館は、セントラルパークに包まれるように建っている。所蔵品は200万とも、300万とも言われており、展示されているものはほんの一部。朝10時開館と同時に突入し、2時間で世界の武具、日本美術、エジプトの神殿、中世ヨーロッパ美術、印象派美術、印象派、ゴッホ等を鑑賞するのに館内を走りまわる。中でも私を振り返させたのは、ゴッホの描いた「アイリス」と「花瓶のバラ」。白と緑がシンプルに組み合わされた背景にアイリスが、バラが見事に描かれている。これらの絵は、私だけでなく鑑賞する世界中の人の足を止めていると思う。 美術品を鑑賞しその強烈な印象に過熱した脳を冷やすため、メトロポリタン美術館がその中にあるセントラルパークを散歩した。セントラルパークは縦10km、横2kmで、街の中心にあり自然に地形を活かした巨大な公園。一歩公園に足を踏み入れると騒音のない緑の空間が広がる。緑の芝生に寝そべる人、芝生を横切る散歩道をジョギングする人に混じり、休憩。目を閉じると北海道大学の芝生が一瞬頭をよぎった。帰国してから地図を見直してみると北海道大学から北海道庁を含む植物園までが、ニューヨークでいうセントラルパークと言えなくもない。少し無理があるかもしれない!

・ブロードウエイミュージカル「オペラ座の怪人」観劇

 セントラルパークで一休みした後、タクシーでホテルに戻り着替え午後からのブロードウエーミュージカル観劇準備。ミュージカルの演目は、オペラ座の怪人。2幕、3時間。生のオーケストラと、主演、助演俳優の美しい声と声量にプロの技を実感する。豪華で目まぐるしく変わる舞台装置に圧倒される。最後に、我々を含む観客全員がスタンディング・オベーションで出演者全員の演技に惜しみない拍手・歓声を送った。
 本場のミュージカルに快く酔ったあと、夕食までショッピングに出かける。しかし、陽が高いので時間感覚2時間ほどずれてしまいブランド店の閉店時間の6時に間に合わず悔しい思いをしてしまった。それでもめげず未だ開店中のデパート、ブティックをまわりました。タフですね!
 20時30分から、情報産業エルム会会員でニューヨーク研修中の亀山さんと美味しくステーキを食べながら懇談した。亀山さんは、三井物産(株)に勤務されて10年目。ニューヨークのエネルギーをいっぱいに吸いより成長中との印象でした。「差別感のない、妬み感のない公平な明るい街。」これが、彼のニューヨーク感です。今年の10月に帰国されますので、次回は情報産業エルム会定例会でお会いすることを約束し別れました。

                                            



□   7月16日

 早朝6時から、帰国準備。11時にニューアーク空港を飛び立ち約13時間後の7月17日13時に成田空港へ無事着陸した。参加者の中で、機内食を全部平らげたのは、私ひとりでした。 短い日程でしたが、充実した例会でした。吸い込んだエネルギーで、参加メンバーはより創造的に変身したようです。 

“I love New York” 以上 (須藤 富弘)